モタの芸の備忘録

下手なりに地下芸を楽しんでいます

サンダースネークについて

まとめ記事の方ではとりあえず多くの技をさらっていき、知識として網羅することを目的としていましたが、技個別の記事では一つの技について細かく見ていきたいと思います。

この記事では、現代オタ芸の母(勝手に言ってる)たるサンダースネークについて見ていきましょう。

出自

2007年頃、町田界隈と呼ばれる集団が作り上げたこの世で初めてのサビ技。同年に秋葉原を中心に増殖、地下系アイドルのサビでは「マワリ」にかわりポピュラーなヲタ芸となった。この技の出現によりヲタ芸の中心、象徴がロマンスであるところがこちらに主眼が置かれるきっかけにもなった。らしい。

下は今見つけられる最古の動画。もっと古いのあったら教えてね。

 この技は何がしたいのか

とりあえずこれを見てください。

 基本はこうです。

1小節目

1;右手を左方に出す 2:左手も右手を追う 3,4:合わせた手を返す

5~8:手を合わせたまま身体の前で2回転、2回転目は身体の左上で両腕をとめる。

2小節目

1~4:2拍ずつ使いながら右腕左腕の順序で右下へ

5~8:糸巻きしながら身体の前で1回転

3小節目

1~6:右腕を左方に突き出す、を左右交互にだんだん上へ6回(6段突きやスネークサンダーと呼ばれる)

7:糸巻き

8:右手を地面に向けて突き出す

4小節目

1~4:コマネチ二回

5~8:左手を左上方へ固定し、右腕を肘を中心に右方で回す。(ロマンス警報と呼ばれる)

 

とまぁ、基本となるものはあるのですが、この動画の通りにやってる人をほぼ見ません。文章で表すと似た形にはなるんだけど、みんな思い思いの形でやっています。

型?の例

とりあえず動画を貼って見比べてみます。

【A】

【B】

【C】

 

一小節目から行きましょう。

【A】は3拍目で合わせた手は目の前です。4拍目でめいっぱい合わせた手を右腰側に引き(頭の高さまで)、5~8拍目は体の反りを使ったダイナミックな回転をします。合わせた手が上に来た時、頭の上を通り越して裏側を通っています。

【B】は、1拍目で突き出す右手は比較的前方寄り左方です。3拍目で合わせた手を4拍目で右腰元に引き、5~8拍目の回転では6拍目と8拍目できっちり頭上で止めます。

【C】1拍目で突き出す右手が右方な以外は【B】と似ています。

 

二小節目です。

【A】1~2拍で右手を右下方に下し、3~4拍で左手を右手に合流させます。このとき左手先の軌道は肩を中心とした弧を描きます。4拍目で合流した直後から反時計回りに回しながら糸巻きし、8拍目でちょうど真下にくるようにします。

【B】1拍目で右手を右下方に下し切り、2拍目で右手は右上方、左手を右下方に下し、3、4拍目でクラップ。5~8拍目はそのまま時計回りに少し移動しながら頭上で糸巻き。

【C】1~2拍で右手を右下方に下し、3~4拍で左手を右手に合流させます。両手とも直線的な軌道を描きます。5拍目から反時計回りに回しながら糸巻きし、8拍目でちょうど真下にくるようにします。

 

三小節目、六段突き/スネークサンダーです。

【A】1拍目左下(右手)、2拍目左前(左手)、3拍目右前(右手)、5拍目上(左手)を突き、6拍で顔面前方で糸巻きしながら7拍目で右手を振り上げ身体を捻り、8拍目で肩の後ろから突き下ろします。

【B】1拍目左下(右手)、2拍目目の前(左手)、3拍目右上(右手)、5拍目左上(左手)を突き、6,7拍で胸部前方で糸巻きしながら腰ごと下を向いて、8拍目で肩の後ろから右手を突き下ろします。

【C】1拍目下(右手)、2拍目目の前(左手)、3拍目目の前(右手)、5拍目左上(左手)を突き、6拍目で目の前で糸巻き、7拍目で右腕を肩の後ろに振りかぶり、8拍目で右手を突き下ろす。

 

四小節目、ロマンス警報

【A】1~2拍で右へOAD、3~4拍で左へOAD。クラップは頭の上。脳天を前に向ける感じか?5~8拍目はロマンス警報。左手でほぼ真上を指す。右手は顔の右側で回す。

【B】1~4拍でコマネチ2回。1,3拍目は真下で両手を揃え、2,4拍目は肩ごと下に向けたまま胸部を開く感じで。5~8拍目はロマンス警報。左手は左上80°くらい。顔は右を向いてその前で右手を回す。

【C】1~4拍でコマネチ2回。1,3拍目は真下で両手を揃え、2,4拍目は肩ごと下に向けたまま胸部を開く感じで。5~8拍目はロマンス警報。左手は真上を指す。右手は真上を指し回さない。

 

こんな感じで全員型が違います。細かいところまで見れば人の数だけ型があるので、自分だけのサンスネを構築してね、というお話でした。