モタの芸の備忘録

下手なりに地下芸を楽しんでいます

その他調べ中のこととか2(ムラマサ問題の解決、サンスネの出現時期の判明)

こんばんワイパー。コミケ前ですがちょっと身内のアレがアレで忙しいのでまとまりませんが、ムラマサ問題が解決を見たり、サンスネの出現年度がわかったりしたので忘れないうちに情報元を放り投げておきたいと思います。

 今朝方、ありがたいことにドラスピ創始者の相馬氏にTwitterのDMにてお声がけを頂いて、「いろいろとお調べされてるようですのでわたくしのわかる範囲で説明いたします。」というお言葉を頂いたので、ムラマサ、アサルトブレイクをめぐる三点に関してお聞きしました。(記事化認可済み)

先に結論から示します。

まとめ

ムラマサ、アサルトブレイクについて

現在の地下芸のムラマサが発祥時のムラマサそのもの。発祥は関西。アサルトブレイクはいわば「ムラマサ相馬式」。相馬氏が花火を持ちながらアサルトブレイクを打つ動画が、時代柄ムラマサと誤解され、「地下芸版アサルトブレイク」=「サイリウムダンス版ムラマサ」という構図が生まれた。またサイリウムダンスの台頭により、地下芸においてもムラマサとアサルトブレイクが混同して呼ばれることがある。混乱を避けるため、アサルトブレイクを「ムラマサ関東式」、本家ムラマサを「ムラマサ関西式」と呼び分ける活動をしている。

サンダースネイクについて

2006~07年、町田界隈と呼ばれるオタク集団により誕生。

伝聞の伝聞に推測を重ねた形だが、スネークサンダー(今日では六段突き、四段突きと呼ばれる部分)から発展していったと考えられている。(眉唾)

アマテラスについて

2010年3月までにギニュー特戦隊(現:GinyuforcE)により誕生。サイリウムダンスからの逆輸入技。アーリークロスや流星スネイクもそう。

 

 やりとりの要点

以下に質問と回答の要点を示す。また資料として記事後半に関連のやりとり原文を載せる。

 

僕がお訊きしたこと:

1:アサルトブレイクとムラマサの表記ゆれ?問題並びに開発時期、経緯

  そもそもなぜ呼び名が二つあるのか?関西と関東で形が違うとされているがどう違うのか?

 

2:最近(2014~くらい?)の地下芸ムラマサにおける最初の型との乖離について

別の技ではないかと思えるほど型が異なるため、正体あるいは変形過程が知りたい

 

3:ムラマサと並んで00年代地下現場のサビ技を代表するとされるサンダースネイク及びアマテラスの出現時期、出現経緯

調べによると、 ロマンティック浮かれモード / 藤本美貴 に乗せて さいたまスーパーアリーナけやき広場でオタ芸(口上とマワリとロマンス)する動画(2004年5月娘。コンでの出来事)( miki-sama oshioki kibonnu - YouTube )時点ではいずれの技も存在していないが、サンダースネイクだけは以前からあったのを秋葉原オタクが取り入れたみたいな書き方をされている文献があり、その取り入れる前がどこにあったのかが知りたい

 

 相馬氏の回答:

1及び2: ムラマサとアサルトブレイクの関連性

「ムラマサ」が2008年初頭に出てきた(現在の地下芸のムラマサと同型)。(→2の答えとなる。ムラマサは最初からあの形。)
「ムラマサ」は言伝であるが故に個々でちょっとアレンジを加えるのが流行していた。
相馬さんは相馬式の「ムラマサ」として独自のアレンジを加えた結果、もはやアレンジとは言えない別の何かが生まれてしまったためその動きに「アサルトブレイク」と名づけた。
2009年夏、オタクと花火で遊んでいた時の動画「茅原実里をBGMに花火でヲタ芸を打ってみたらしいよ」( http://www.nicovideo.jp/watch/sm7689506 )を投稿。
当時は「ムラマサ」の名前は知れ渡っていても動きの細部までは伝わっておらず、動画内で「アサルトブレイク」を打つ相馬さんの動きを「ムラマサ」だと誤解する人もいた。また、花火を持ってヲタ芸をすることで、「暗いところで光を持って打つと映える」ことを知らしめた。
半年後、サイリウムダンスのパイオニアギニュー特戦隊(現:Ginyu forcE)が現れる。彼らが「ムラマサ」とした動き、それこそが相馬さんが動画内で打った「アサルトブレイク」だった。
ギニュー及びサイリウムダンスの台頭により、アサルトブレイクがムラマサとして広く認識されてしまい、主に関東を中心に広がっていった。これにより元々のムラマサは発祥である関西を中心に知る人ぞ知る技のままとなり、ムラマサといえば相馬さんの「アサルトブレイク」を指すものとなってしまった。
これ以上の誤解を避けるため、長い年月をかけ相馬さんが「アサルトブレイク」のことを「関東式ムラマサ」と呼称し、名称をいろいろな人脈を使い広めることで近年ようやく差別化を図る事ができた。

 

3-1:サンダースネイクについて

町田界隈と呼ばれる集団(ハロプロオタク?[要出典])が2006~2007年にかけて作り上げたこの世ではじめてのサビ技。それまでサビはマワリなどが主流であった。
この技の出現がヲタ芸において重視される部分がロマンスからサビ技に移動したきっかけとなった。

[噂によるとスネークサンダー(六段突き部分)がだんだん進化してサンダースネイクになったらしいがもはやレジェンドクラスな人間でなければわからない。(そのレジェンドは他界している可能性大

出現当時の型で使える人は片手で残っているか怪しいが、個々のアレンジを入れてもそれがサンスネであるところがわかるのがサンスネの完成度の高さを物語っている。]

[]部、憶測の域を出ない部分が多いので鵜呑み禁物とのこと。

 

3-2:アマテラスについて

ドラグーンスピアの出現(2009年8月)以降、リウム芸のギニュー特戦隊が初の動画に向けてサビ技を作った頃に現れたので2010年以降(注:ギニューの初動画は2010年3月12日投稿)。アマテラスやアーリークロス等のリウム芸発祥の技は立ち位置が地下芸寄りの相馬氏には少し縁のない部分が多くて説明しづらいとのこと。

余談だが、ドラスピ以降サビ技戦国時代みたいなのがあってその中で消えて行った技も多い、その中で今も残っているアマテラスは比較的強い技であったと考える。

 

関連やり取り原文

読み下して意味が通るようにやり取りの内容を前後させている部分があります。

質問文

とぅふ
今のところお聞きしたいことはアサルトブレイク(ムラマサ)に関する以下の3点です。いずれの点に関しましても、知っていること言えることの範囲で構いませんので、お答えいただけると幸いです。

・アサルトブレイクとムラマサの表記ゆれ?問題並びに開発時期、経緯
そもそもなぜ呼び名が二つあるのか?関西と関東で形が違うとされているがどう違うのか?

・ムラマサと並んで00年代地下現場のサビ技を代表するとされるサンダースネイク及びアマテラスの出現時期、出現経緯
調べによるとロマモーけやき(2004年)時点ではいずれの技も存在していない(多分?)が、サンダースネイクだけは以前からあったのを秋葉原オタクが取り入れたみたいな書き方をされている文献があり、その取り入れる前がどこにあったのかが知りたい

・最近(2014~くらい?)の地下芸ムラマサにおける最初の型との乖離について
そもそも別の技ではないかと思えるほど型が異なっているので、正体、あるいは変形過程が知りたい(現場では~式みたいな感じで始まったのかな?と想像している)

またこれに付随して思い出された些細な小話与太話もぜひお聞きしたいです。よろしくお願い致します。

 

アサルトブレイクについて

相馬怜治 氏

1.アサルトブレイクについて
2007年後半~2008年初頭にかけてサンダースネイクに変わる新しいサビ技としてムラマサが飛び出してきた(とぅふ氏のブログに上がっているほう)(余談ではあるがサンスネの雛形は2006年後半から2007年中盤あたりまでに町田界隈という集団を通じて広がっていった)

当時は技と言えば動画でなく人から人へ伝授していくスタイルが主流であった。

当時は皆で同じ動きをする集団性を伴うものが芸の基本となっているのではあるがこの頃ムラマサは言伝であるが故に個々でちょっとアレンジを加えるのが流行っていた。

そこで私、相馬怜治は相馬式のムラマサとして独自のアレンジを加えた結果、もはやアレンジとは言えない別の何かが生まれてしまったためその動きに「アサルトブレイク」と名づけました。これが2008年の出来事
以後、相馬怜治はこれを自分のムラマサとして使うことになっていく。

で、2009年の夏、知り合いと花火で遊んでいて花火でヲタ芸をしながら動画を撮って遊んでたらキレイに撮れたのと使ってた曲が当時ライブ会場でヲタ芸禁止が盛んであった茅原実里であったことから2ch(今の5ch)の茅原スレにニコニコ動画にあげた動画のURLを貼ったらヲタ芸嫌いな連中が顔真っ赤で怒るだろうなってことで「茅原実里をBGMに花火でヲタ芸を打ってみたらしいよ」(http://www.nicovideo.jp/watch/sm7689506 )をニコニコ動画にあげて茅原スレに投下したところ案の定炎上いたしまして・・・

ですが、まだ当時はムラマサの名前は知れ渡っていても動きの細部までは伝わっていないのが現状でその中でこの動画でアサルトブレイクしてる左の私の動きが手探りでサビ技を探している人たちにとってはあれがムラマサなのか?みたいな議論がなされていた模様、あと暗闇の中で光ると映えるということをネットの世界に教えてしまった原因の動画になります。

そしてそれから数ヵ月後、例のギニュー特戦隊が現れるわけなんですが、彼らが繰り出した「ムラマサ」とした動き、それこそが私が動画で挙げていたアサルトブレイクだったわけです。

そのギニューのヒットによりヲタ芸はライブ会場でやるものではなくなり暗闇の中で動画を撮ってパフォーマンスする「サイリウムダンス」の発展に繋がるわけですがそれはまた別のお話。(こういう経緯があり私はサイリウムダンスの生みの親というかその発想を与えるきっかけになってしまった人物と言われています)

そのギニューの動画をもとに、もともと閉鎖的というか知る人ぞ知る世界でのみ繰り広げられていたヲタ芸が世の中に大きく広がっていき、同時にアサルトブレイクがムラマサとして認識されてしまい、主に関東を中心に広がっていきました。これにより元々のムラマサはここ最近まで発祥である関西を中心にした知る人ぞ知る技のまま広がることなくとどまってしまい、ムラマサといえば私の「アサルトブレイク」が基本になってしまったわけです。

ですので長い年月をかけ私がアサルトブレイクのことを「関東式ムラマサ」と呼称し、名称をいろいろな人脈を使い広めることで近年ようやく差別化を図る事ができたというのが現状です。

長くなりすぎて申し訳ないですがまとめると

・関東式ムラマサ(うっかりムラマサとして広がってしまった私の技、アサルトブレイク)

・関西式ムラマサ(もともと存在していた元来のムラマサ)

インターネットというものの拡散力と影響力の高さを見誤っていたおじさんのうっかりが招いた歴史のトラブルということです。


とぅふ

とても興味深くニッコリオタクスマイルになりながら読んでしまいました、お答えいただき本当にありがとうございます。
元々あったムラマサというのが今も地下芸でムラマサって呼ばれているもの、ということで合っているのですね
結果としては、僕がまとめた記事の方に載せているムラマサが本家ムラマサで、アサルトブレイクはムラマサ派生技(相馬さん式)である…が、サイリウムダンスの台頭によりアサルトブレイクがムラマサの名前を冠して広まってしまった、ということですね。

 

相馬怜治 氏

うまくまとめていただき助かるwwwww文章力マジでないんでありがたい
その認識でオールオッケー!

 

サンダースネイク、アマテラスについて

相馬怜治 氏

2.ムラマサと並んで00年代地下現場のサビ技を代表するとされるサンダースネイク及びアマテラスの出現時期、出現経緯

・サンダースネイク

町田界隈と呼ばれる集団が2006~2007年にかけて作り上げたこの世ではじめてのサビ技。それまではお察しの通りサビはマワリなどが主流であった。
この技の出現によりヲタ芸の雛形というか象徴がロマンスであるところがこちらに主眼が置かれるきっかけにもなった。

噂によるとスネークサンダーがだんだん進化してサンダースネイクになったらしいがそこはもうレジェンドクラスじゃないとわからない。(つうかそのレジェンドがこの業界に残っているかも怪しい

たぶん原型で使える人は片手で残っているか怪しい。が、個々のアレンジを入れてもそれがサンスネであるところがわかるのがサンスネの完成度の高さを物語っている。

憶測の域を出ない部分が多いので鵜呑み禁物

・アマテラス
ドラグーンスピアの出現以降、サイリウムダンサー側の方々がサビ技を作ることにご執心な頃に現れたので2010年以降。アマテラスとかアーリークロスとかはリウムダンサー側ですので立ち位置が地下芸寄りの私には少し縁のない部分が多くて説明しづらい。

余談ですが、流行に乗ったらそればっかり売り出す日本人らしさが芸の世界でもよく現れていて(昨今のVtuberの乱立みたく)ドラスピが当時斬新過ぎたせいもあって各々がサビ技をたくさん作り出すサビ技戦国時代みたいなのがあってその中で消えて行った技も多い、その中で残れたアマテラスは比較的強い技だったんだなと今になって思う。

3.最近(2014~くらい?)の地下芸ムラマサにおける最初の型との乖離については最初に話した部分に含まれてるんでおそらく大丈夫でしょう。。。


とぅふ
3の地下芸ムラマサにおける~の疑問は1つ目のもので氷解いたしましたので大丈夫です!
町田界隈、という集団がどのコンテンツ系(アイドル?)の集団なのか、もしご存知であれば教えていただきたいです。
アマテラスはドラスピ以降なんですね!ギニューの動画初投稿が3月で、同年5月投稿のブログ記事(https://ameblo.jp/iwasta88/entry-10540075745.html )にはまるで現場でやっているかのように書いてあったので地下発祥かなと誤解しておりました。


相馬怜治 氏

町田界隈は恐らくハロプロかなぁ。。。いうて今から10年近く前の集団ですんで。。。

 

開発時期、ドライブ系関連

相馬怜治 氏

あと、とぅふ氏のツイートの表記に訂正するならばサンスネは2006年ではなく2007年のほうが無難かと(研究されている時期は2006年なんでしょうけど出現が2007年初めなんで)ムラマサも同様に2007年を2008年表記にすると無難かと。

とぅふ
ご指摘ありがとうございます。オタ芸は開発と流行がタイムラグがあるのが難しいところですね…記事にする時は直しておきます。


相馬怜治 氏
同様にアサルトブレイクも完成時期は2008年としていただければ幸いです。残念ですがプリズムドライブの完成時期(アストロドライブを途中キャンセルするだけなんで完成もクソもないんですが)は自分でも覚えてないですが2013年よりは以前であると思います。自分が芸師ないしイベンターの第一線を退いた時期が2013~2014年頃ですので


とぅふ
ちょうどプリズムドライブの話も質問しようか迷っていたところでした。こちらも相馬さんが開発者ということで大丈夫みたいですね。


相馬怜治 氏
ウイングドライブ以外の「ドライブ」を冠するものはだいたい相馬産です。「アストロドライブ」「プリズムドライブ」「リフレクトドライブ」少なくともこの3つ

 

とぅふ
ドライブ系のお話、了解しました。リフレクトドライブってドラスピ+サンスネという認識で合ってますでしょうか?

 

相馬怜治 氏
リフレクトドライブはドラスピ&サンスネ(こちらはつなげれればなんでもいい)をOADやコマネチをはさむことなく(つまりはノンストップで)行えるように2つのサビ技を合体させたものという認識でおながいします


とぅふ
なるほど、ちょうどアストロドライブから真ん中の16拍分を抜いた形ということで…

 

とぅふ
アサルトブレイクのプロトタイプを花火動画とするなら2009年7月20日~というツイートを拝見しました。
2008と9どっちを正式とするのが丸いでしょうか?


相馬怜治 氏
花火動画を正式に世に出た瞬間と捉えたら誕生日は2009年になるのか。。。誤解を招かないためにもそのほうがいいかもしれんな



相馬怜治 氏

ドラグーンスピアの8月15日は自分がmixiの日記で「試作型ドラグーンスピア」として動画をあげていたのでもうmixi動画は残っておりませんが今とは恐らく細部が違う「ドラグースピアリリィ」みたいなのだったとは思いますw

 

とぅふ
なるほど、試作型…
あとウイングドライブってどこから出てきたとかご存知であれば伺いたいです

相馬怜治 氏

ウイングドライブは恐らく関東アニクラ系だとは思う

とぅふ
ウイングドライブ、 Spread Wings / 美郷あき のラスサビの尺で打てるからこのネーミングなのかな…って思いこんでいます
やってること自体はドラスピを途中でキャンセルするだけなのですが。
アニクラで即興で生まれそうなくらいには発想自体は簡単ですものね。


相馬怜治 氏

自分も発想自体はありますからね。柑橘系というかアッチョリケ作曲のNAVAL曲はラスサビがABABと続くので繋ぎ合わせればそこそこ長い技になりますからね。発想こそあったものの切り貼りがめんどくさくて途中で投げ出しましたがw